SCコネクタの圧着加工事例

SCコネクタとは?
SCコネクタは日本オートマチックマシン株式会社(JAM)が製造している基板対電線接続用のコネクタで、高い信頼性と作業性を兼ね備えています。
主な特徴
- 高信頼性の接点方式: 両側ディンプル構造により、微摺動に対して高い信頼性を保証します。
- 確実なロックと誤挿入防止構造: ハウジングとウエハーは、確実なロック機構と誤挿入防止構造を備えています。
- 完全なBOXタイプのウエハー: ウエハーは完全なBOXタイプとなっており、コジリ対策構造を持ちます。
- ポッティング対応ウエハーの用意: 必要に応じて、ポッティング対応のウエハーも提供されています。
これらの特性により、JAMのSCコネクタは、家電製品、民生用電子機器、テレビ、娯楽機器、センサ全般、HVAC(冷暖房空調設備)など、さまざまな用途での使用に適しています。
圧着加工のプロセス
1. 使用部材の選定
今回使用する部材は以下の通りです。
- 電線:UL1007 AWG24(L=240mm)
- コンタクト:725462-2MAK
- ハウジング:SC25-05HG

2. 電線の切断・被覆剥離
- 被覆剥き長さ:2.0~2.5mm
- 芯線を傷つけないように全自動電線切断皮剥機やワイヤーストリッパを使用

3. 圧着加工前設定
- 半自動圧着機シャンク設定:19
- アプリケーターのダイヤル設定:
- 芯線ダイヤル:4
- 被覆ダイヤル:3


3. 圧着加工
- 圧着機:半自動圧着機
- 圧着条件:クリンプハイト管理範囲
- 芯線圧着部:0.62~0.67mm
- 被覆圧着部:1.7mm~1.80mm

4. 品質管理
圧着品質を確認するため、クリンプハイト測定を行います。
- 計測結果:
- 芯線圧着部:0.65mm(管理範囲内)
- 被覆圧着部:1.78mm(管理範囲内)
- クリンプハイト測定専用マイクロメーターを使用




5. ハウジングへの挿入
- 圧着部に引張力を加えず真っ直ぐに挿入
- 挿入後、ロックが確実にかかっているか確認
- 軽く引っ張り、抜けないことを検証

6. 導通検査
ハーネスチェッカーを使用して以下の点を確認します。
- ハウジングの向きを合わせる
- すべてのコンタクトが正しく装着されているか
- コンタクトのランスとハウジングの間に適切な隙間があるか

まとめ
今回の圧着加工では、適切なクリンプハイトの設定と品質管理を徹底し、 管理範囲内での安定した圧着品質を確認しました。
圧着品質を確保するポイント
- 圧着高さ・圧着力の管理で導通不良を防ぐ
- 作業者の教育と訓練を通じて技術向上を図る
- 外観・電気的・機械的検査を実施し、不良品を排除
JAM SCコネクタ 725462-2MAK の圧着加工に関するご相談やお見積りは、 弊社までお気軽にお問い合わせください。

ハーネス加工に関するご依頼・ご相談はお気軽にお問い合わせください。
TEL:03-6279-6774
FAX:03-3307-7141 営業時間:9:00~17:30 (土・日・祝日・年末年始・夏期休暇を除く)